このスライドと次のスライドでは、インフラ輸出の狙い目を絞り込むための「軸」をいくつか提示しています。

あくまでもご参考ということでご覧ください。

スマートグリッド、スマートコミュニティについては、潜在的に、どこかの国がインフラPPP案件として実施する可能性はありますが、現時点では、例がありません。

従って、スマートグリッド、スマートコミュニティの要素を持った「インフラ案件」で、かつ、キャッシュフローを20年といった長い間にわたって生むことができるビジネスモデルを持ったものを、こちらでお膳立てしてあげる必要があると思います。

大メコン圏のインフラ整備の可能性については、弊ブログの以下をご参照ください。

膨大なインフラ投資機会が動き始めた大メコン圏(上)

膨大なインフラ投資機会が動き始めた大メコン圏(下)

ミャンマー・ダウェー深海港の開発パートナーを求めるイタリアンタイ

民間インフラ案件として有望なミャンマー・ダウェー工業団地開発

デリー・ムンバイ間大動脈構想については、弊ブログの以下をご参照ください。

デリー・ムンバイ間産業大動脈構想のまとめ

インドネシア首都圏投資促進特別地域については、弊ブログの以下をご参照ください。

日本政府が推進するインドネシアのインフラ整備プロジェクト、予定通りの進捗を現地紙が好感

インドネシアのインフラ整備動向、現時点のまとめ

インドネシアのインフラ整備(PPP)の全体像が明らかになってきました

インドネシア初のPPP案件(火力発電)をJパワー・伊藤忠コンソーシアムが落札

インドネシア政府が総事業費534億ドルのインフラプロジェクト79案件を公開

[メモ] インドネシアが2025年までにGDPトップ10入りを果たすには

[メモ] インドネシア政府マスタープランで明らかになった経済回廊の開発詳細

インドネシア・西ジャワ州の地熱案件

インドネシアのインフラPPP案件でわかったこと

最初の項目は、キャッシュフローが安定しないインフラ案件であって、受注したスポンサー企業にとっても収益見通しが立ちにくい性格のもの(例えば、マーケットの動向により需要が大きく変動するもの)は、競争入札に勝ったとしても、プロジェクトファイナンスが成立せずに、具体化に至らない可能性があります。それを考慮すると、キャッシュフローが安定しそうな案件に絞り込んだ方がよいのではないかという発想です。

受注側が、エンドの利用者から料金を徴収する、いわゆる「独立採算型」ではなく、発注した政府・自治体からサービス購入費の支払いを受ける「サービス購入型」もキャッシュフローが安定する部類に入ります。

案件がカバーする営業領域において、独占の優位性が長らく確保できるかどうかも重要なポイントです。いったん、インフラ設備ができて、順調な営業ができても、数年後に同じ政府が、そのインフラと競合する設備を近隣地区に建設したと言うことがあれば、顧客が奪われてしまいます。通例は、契約締結時に、競合する可能性のあるインフラをある年限まで建設しないという合意を政府との間で結びます。

インフラPPPは、プロジェクトファイナンス抜きには成り立たないので、すでに、事例が多数ある分野を狙い目とするのも、正しい発想です。融資側が手慣れていれば、案件の具体化も早まるでしょう。

また、商社と手を組むなどして、商社の案件具体化プロセスを学ぶということもオプションとしてはあるかと思います。一方で、どの案件でも、商社は機器や設備を「選ぶ立場」におり、特別目的会社のキャッシュフローを最大化させるという視点で、優位性がないと判断されれば、自社製品が選ばれない可能性もあります。